おとといは、NHKハートフォーラム・認知症 自分らしく生き抜くために 新しい時代のケア、に行ってきた。
 きのこエスポワールの佐々木健先生、あざれあんさなだの宮島渡先生、太田正博氏を支援し続けてきた、作業療法士の上村真紀先生、3人のお話を中心に、これからの認知症ケアのあり方が議論された。
 印象深かったのは、佐々木先生の話。1983年からきのこエスポワールは始まったが、最初の10年は、失敗の連続だったとのこと。栄養をまんべんなくとるための「まぜごはん」、排泄後の清潔を保つために随時おむつ交換を行うための「つなぎのねまき」、短時間イモ洗いの入浴、これは当時、医学的知識に基づいた正しいケアのつもりだったが、入所者の反応を見ると、機能低下、死亡が後をたたなかったと言う。「医学の問題だけではないことがわかった27年間」だったと当時を振り返っておられた。
 私はてっきり「まぜごはん」も「つなぎのねまき」も、業務優先の発想(のみ)から行われるようになったとばかり思っていたが、そうとも限らず医学的知識に基づいた善意(その人にとって必要との判断による)のアイデアであったことを、佐々木先生の話で、改めて認識した。


 今日は、お福の会で、中村成信さんのお話。楽しみです。

ぼくが前を向いて歩く理由―事件、ピック病を超えて、いまを生きる

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