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治癒の現象学 (講談社選書メチエ)

治癒の現象学 (講談社選書メチエ)

「治癒すること」「回復すること」「健康になること」とは何かについてこれまでにない言葉を付与している(印象・・というのも、ここで取り上げる事例は夢であったり心理臨床であったりするので、それに馴染みがないゆえにそう感じてしまっているだけなのかも知れない)。
 自分の仕事に照らしても、それらの言葉は、仕事の目的となっているわけなので、そこに別様の言語が照射されているというのは、私にとっては「空想身体」(本の用語)がゆすり動かされる感じがする。「気づき」の到来感といいますか・・。本文中に紹介されている以下のウィニコットの言葉が印象に残る。

「創造的な気づきこそが他の何よりもまして、人生が生きるに価するものであると人に感じさせる」(54)

例えば、こうした本との出会いによるわくわく感自体に幸福が居着いているのかもしれない。
 

心に沁みる心理学―第一人称科学へのいざない

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