軽度障害の社会学:「異化&統合」をめざして (質的社会研究シリーズ6)

軽度障害の社会学:「異化&統合」をめざして (質的社会研究シリーズ6)

著者の秋風千恵さんよりご恵送いただきました。一語一語を丁寧に織りなしているという印象の本です。まだ結論部分しか読めてないですが『「自分らしさ」の陥穽』あたりまさに言い得て妙と感じたりもしました。1970年代の障害当事者の言葉がそれ以降の時代にも言葉としては割と強烈に残っていたとしても、実はそれ以降世代の障害当事者はその当時とは異なった感性・感覚としてその言葉を用いているというようなことです。時代は流れて障害を持つことの生きにくさも変容してきているなかで、たとえ言葉はそのままに時代を生きていたとしてもその内実は実は変容しているのかもしれず、その実態をとらえ、時代的観点から現代の問題をしっかり押さえることが大事と改めて思いました。