スマートフォンにしたら

出先で書けるのですな。ほー。でもwebのリンクとかできないの?どうなんだろう。→でもあんまり文字数かけないから不便。やめる。
昨日今日と、京都で行われたFDフォーラムに参加してきた。関西の大学の大学教員が多数参加しておられるようだったが、私のような遠めの人も結構参加していたようで、1000人もの参加者がいたとのこと。初日のシンポは就職につながる大学でのキャリア教育について。法政大学の先生のメインルートに乗れない2割の学生の支援として、「適応」だけでなく、「抵抗」を含めたキャリア設計の力が必要という話は、キャリア教育というと、社会への適応が一義的に目指されるという観点からずれていて、ご本人おっしゃるようにオルタナティブな印象を受けた。資生堂の人事部の方の話は、おもに採用、新人研修、キャリアデザインで、企業が新人をどのような人材に育てたいか、そのノウハウについての話。コンピテンシー・グロースモデルというのを提示し、中高時代の役割、大学の役割、企業の役割、を提示していた。結論的には、相手の立場に立ち、感謝できる人材になってほしい、大学には中高で「創られた」素材を「磨くこと」を期待していると。京都産業大学の先生からは、コーオプ教育(Co-operative Education)についてのお話。日本で行っている大学はほぼないそうだが、海外では、大学教育と職業体験を交互に経験するという教育システムを採用している大学もあるのだそうだ。職業体験の際は月20万円程度の給料も支払われるそう。しかも職業体験についてフィードバックして、カリキュラムを企業にキャッチアップさせている大学もあるのだそうだ。京都産業大学では、1〜4年時にわたって、on(学内)-off(実践)を組み合わせ、キャリア支援教育を促すシステム作りをしている。offのときは短期で受け入れてくれる企業を自分で探して職場体験をする、あるいは、企業の若手育成と連携して、学生によりリアルな職場課題を経験してもらうような。

コメディカルの教育現場だと、ほぼ100%、その仕事に就くことになるので、そういう意味ではカリキュラム=キャリア教育の側面があるなと、こうした外のキャリア支援教育を知ってあらためて感じることになった。逆に言うと、コメディカルの教育現場は社会人基礎力的側面と専門的側面が渾然一体化しがちで、(必要があるかもわからないけど、それが難しいこともあり?)明確に切り分けられていないのかもしれない。上記のような教育システムを有意義に反映させるとしたら、これまで行ってきた教育をキャリア教育という側面からシステム化してとらえる必要もあるかもしれない。あるいはコメディカルの教育現場で当たり前に行ってきたことで、一般の大学のキャリア教育に役立つことも多いのかもしれない。

今日は、専門的要素を取り入れた初年次教育について考えるがテーマ。前半、広島大学の「教養ゼミ」について、愛媛大学の全学的初年次教育についての話があり、後半は事例紹介として、同志社大学の「ビジネストピックス」、島根大学の法経学科の「入門演習」の紹介がなされた。広島大学では、初年次教育にハーモナイゼーションPBLを取り入れ、領域を超えて考えをまとめる能力を培うプログラム構成をし、問題解決能力を育てようとしているとのこと。愛媛大学ではFDに特化した企画室を設け、コンサルテーション、パッケージ授業などを行い、全学的FDを推進しているという話。教員向けにも学生向けにもガイドラインを作成しているなど、すごい内容だった。同志社、島根では、どのような初年時教育の内容をすることで、専門科目への導入をし、次年度につなげるか、といった話だった。
うちの学科だと、1年次から概論の講義などでPBLを取り入れて、かなり専門的内容に踏み込んで、学生に自主的な学びの機会を設けて、プレゼンをして共有化を図ったりしているので、ある意味それは先行的な教育の在り方だったのか、と驚いたしだい。事例としてお伝えしてもいいぐらいではないかと思ったりした。