主体性をひきだすリハビリテーション(長谷川幹著)

長谷川幹先生より、ご恵贈賜った。長谷川先生は、医師として約30年近く東京都内の世田谷区という土地で医療と地域を結ぶリハビリテーションの実践活動をしてこられた。この本には、多くの高齢者が障害を持つことになりやすい病気についての医学的知識について、わかりやすい解説がなされているが、厚みのあるこの本の大部分は、長谷川先生による、障害を得た人へのインタビュー内容である。医師による本では意外な感じを受けるが、タイトルのとおり、障害を持った人が生活の主体性を取り戻すためには、医学モデルだけでは解決できない何かがあるという意識を先生が根底に持たれていることの現れではないかと思う。障害を持つ当事者の体験から学ぼう、伝えようという一貫した姿勢が受け取れる良書です。

吉備国際大学保健科学部作業療法学科島田公雄先生より頂戴する。先生はこの中の「第6章 リハビリテーションの諸段階」を執筆なさっておられる。先生の暖かいお人柄に触れ、本大学に来ようと決めたしだい。