今日は名古屋で行われたバリでションセミナーへ。午前は、早川昌宏先生のお話、午後はナオミ・フェイデル先生のお話、というかワークショップというか。どちらの先生も認知症の方についての演技が異様にうまくて、話に臨場感があふれているので、時間の経つのがはやかった。バリデーションの中核は「共感(同情ではなく、本当に感情を共有するという意味)」なので、演技は感情の身体表現なわけだから、そういう特性が突出した人にこそ適性のある技法なのかな、と思った(というわけで、私はちょっと苦手意識を持った・・)。

今日は、バリデーションの入り口の入り口、というお話だったが、いくつかの原則や技法を教えてもらい、すこーしだけバリデーションがわかったような感じがした。
自分の感情に正直でありつつ、でも自分の感情は引き出しにしまい、相手の感情にセンタリング(精神統一のような・・)をして集中することで、これまでしまいこまれた死を近くして統合の必要な負の感情を出し切ってもらう、ということが目指されている(ようだ)。

印象的だったのは、繰り返し動作ばかりで、言葉も失ったかに見えるアルツハイマー病の方が、ナオミ・フェイデル先生の関わりで、讃美歌の歌詞を一緒に歌うまでになっていたこと。短い時間だったが、確実にその人は変わっていった。呼吸を合わせ、頬をさすり、その方の繰り返し動作に合わせて讃美歌をうたう。そうしたらその方は、涙を浮かべて、いきいきした眼になって、讃美歌の歌詞を言っていたのだった。

以下、とDVDを購入。

バリデーション―認知症の人との超コミュニケーション法

バリデーション―認知症の人との超コミュニケーション法