のりちゃん講演

やはり、鎌倉矩子先生はスゴかった。圧巻。中田先生が、「巨人」と表されていたがまさに、OT界の巨人だ。学生のときは、「高次脳」ののりちゃん、と思っていたが(実際、私は研究法の授業で「高次脳」をテーマに選びのりちゃんに指導を受けたことを思い出す)今回は、「手」でのご講演。「高次脳」の前にしばらく取り組まれていたのが「手」だったようだ。その後も、「ADL」について本を書かれたり(もしかしたらADLと鎌倉先生が結びつかない方がおられるかも知れないが、これも実はすばらしい!)「作業療法の世界」もほんとうにおもしろい本だ。わたしの私的思い出としては、研究法の授業で当時どういうわけか「当たり前」にのりちゃんに研究指導教授になってもらい、「半側無視」についての文献研究をした。で、のりちゃんに、「独創性がある」と
ホメられた?のがうれしくて、そんなふうにホメてもらえる「研究」ってステキなのかも知れない、と思ったのが原点になっていまだに「研究」との関係が続いている(ずいぶんと道をはずしたが、しかしどうにかこうにか続いてる・・・)。あと、そうだ。書いてて思い出したが、そのときに、鎌倉先生に言われたんだ。「(あなたの研究は)机上の研究・理論???(英語でね)」みたいなことを。で、そんなことはすっかり忘れていたけども、わたしにとって「机上の研究・理論であってはならない」というのは、たしかに、羅針盤のようにあってきたと思う。(実際そうできているかは置いといて)こうして、今回の学会では、過去を振り返ることもしばしばだった。学校時代から、およそ、干支をひとまわりしたのだ。こう振り返ると、鎌倉先生との出会いというのは、私にとって、最大級の幸運であったことに気づかされる。私の人生に、ある1つの原点と、方向づけを与えてくれたのだ。話を講演内容に戻すと、つくづく感じたのが、鎌倉先生の訓練(介入)する際の確固たる見方・信念だ。端的に言ってしまうと「現象・形から入る」というかんじか。これはたぶん、研究の際の分析視点とも深く関わっているんだと思う。時間あったら、今度もう少し突っ込んで考えてみよ。